こんにちは、Chiritsumoです
2018年イギリスで誕生した孤独問題担当国務大臣(Minister for Loneliness)をご存知ですか?
初めて聞いたときには、何かのギャグかと思いましたが本当に設立された役職です
イギリスでは、孤独が社会的な問題となっている背景があるようです
日本でも、最近時孤独死が取り沙汰されることが多いですね
アーリーリタイア を検討されている方は独身が多いので、よく孤独について考えたり感じたりしているのではないでしょうか。
そこで、孤独について感じることを綴っていきます
今回は、そんな話です
孤独問題担当大臣誕生の背景
イギリスでは、何故『孤独担当大臣』なるものが誕生したのでしょうか?
これは、ジョー・コックス委員会が提出した
「孤独に関する調査書」
がきっかけです
この調査書のなかで、孤独が引き起こす社会的な問題の大きさが浮き彫りになったこと。
また、「国家的戦略により、孤独問題に対処することが必要」との提言があったことから
メイ首相が国務大臣を設置することを決断し、孤独担当大臣が誕生することになりました
2018年1月に誕生し、第1代大臣には、トレイシー・クラウチ氏が就任しています
「孤独に関する調査書」の報告内容は下記になります
・イギリスでは人口6560万人中、900万人以上の人々が「孤独」を感じており、その3分の2が「生きづらさ」を訴えている ・子供を持つ親たちの4分の1が「孤独」を感じている ・400万人以上の子供たちが「孤独」を訴え、チャイルドライン(相談窓口)の支援を受けた ・孤独がイギリスの国家経済に与える影響は、年間320億ポンド(約4.9兆円)
参考記事
ちなみに、ジョー・コックス委員会とは、生前、孤独についての調査・提言を行う組織を準備していた労働党所属のジョー・コックス氏の意思を受け継いで結成された組織です
ジョー・コックス氏は2016年テロリストにより殺害されています
孤独とは
そもそも孤独とは、何なのでしょうか?
ネット辞書で調べてみました
【孤独】
仲間や身寄りがなく、ひとりぼっちであること。思うことを語ったり、心を通い合わせたりする人が一人もなく寂しいこと。また、そのさま
【孤独感】
自分はひとりぼっちだという感覚。心の通じ合う人がなく寂しいという気持ち
goo 辞書から引用
孤独(こどく、英: solitude)とは、他の人々との接触・関係・連絡がない状態を一般に指す。
「自分がひとりである」と感じる心理状態を孤独感(loneliness)という。クラーク・ムスターカスが「孤独感には自己疎外・自己拒否からくる孤独と、実存的孤独がある」と述べているように、孤独と、それに伴う孤独感には自分と他者・世界との関係で捉えたものや、人間の存在そのものから来る孤独感など様々な視点がある
たとえば、深山幽谷にたった一人でいる場合だけではなく、大勢の人々の中にいてなお、自分がたった一人であり、誰からも受け容れられない・理解されていないと感じているならば、それは孤独である。この主観的な状況においては、たとえ他人がその人物と交流があると思っていても、当人がそれを感じ得なければ、孤独といえる。
文学的には、「寂寥」という言い方をすることがある。哲学者の三木清が、『哲学ノート』の中の箴言で「孤独は山にはなく、むしろ町にある」という趣旨のことを言っているのはまさにそのことを指していったもの。
wikipediaから引用
自分の理解としては、
①接触・関係・連絡のない状態である孤独(solitude)
②自分が独りと感じる心理状態である孤独(loneliness)
に分けられると捉えました。つまり他者との人間関係の状態(①)と自分の心理状態(②)です
孤独問題とは
前章では、孤独は2つに分けられると述べました
①接触・関係・連絡のない状態である孤独(solitude)
②自分が独りと感じる心理状態である孤独(loneliness)
では、どちらがより解決すべき問題なのでしょうか
①接触・関係・連絡のない状態である孤独(solitude)
孤独(solitude)は「ぼっち飯」など独りでいる状態のことを想像すると分かり易いでしょうか
「ぼっち飯」は、本人が気にしていなければ何の問題もありません
また、他者との接触については、Twitterなどソーシャルメディアがあるので、今の時代では繋がろうと思えば色々な人と色々な形で繋がることができるので、解決しやすいと思います
しかし、独りでいることについて、他人の目を気にしたり自分で孤立感を感じてしまうと
②の状態:自分が独りと感じる心理状態である孤独(loneliness)になってしまうと考えられます
つまり、孤独(solitude)であることの問題は最終的には孤独(loneliness)へ行き着くのではないでしょうか
②自分が独りと感じる心理状態である孤独(loneliness)
孤独(loneliness)は、独りであっても大勢と関わり合いがあっても、自分が独りと感じてしまえば孤独状態になることから、なかなか解決が難しいものであると思います
そして孤独(loneliness)状態から、精神的な不健康に陥り日々の生活や社会活動へ悪影響を及ぼしてくると、冒頭の報告書で言われているような「孤独問題」となるのではないでしょうか
そういえば、孤独問題担当国務大臣の英語名もMinister for Lonelinessとなっていますね
周りを全然気にしなければ、孤独(loneliness)にもならないと思うのですが。
そこが難しいのでしょう
どうしても「こうありたい」「こうあるべき」「わかってほしい」と自分で描いている他者とのコミュニケーションイメージと現状とのギャップが孤独という心理状態を発生させているように思います
そして、他者に求めるコミュニケーションイメージや現状の捉え方は人によって違います
なので、孤独感の感じ方も人によって大きく違うと思います
孤独(solitude)だけど孤独(loneliness)じゃない例としては、漫画「孤独のグルメ」があります
主人公は独りで食事をするのでsolitudeですが、美味しい食事に幸せを感じていることからlonelinessではないと言えますね
※孤独状態に、イジメや無視といった外的要因が加わると、また話は別だと思いますが。
価格:1,234円 |
自分の場合は・・・
自分の場合は独りで居ることは多くても、孤独感を強く感じているということはありません
自分は他の人と積極的に話をすることを求めていないので、実際会話や繋がりがほとんど無くてもイメージ(期待)とのギャップが無く、孤独感を感じないという状態だと考えています
年を重ねるにつれてだんだん、独りでいる状態には慣れてきましたし、
人目も気にしなくなってきました
若い頃は孤独感を強く感じていましたが、
今では独りの方が気楽で、ストレスが無くていいと感じています
あえて言うとすれば、最期の死に際での不安でしょうか。
でも、死に際で不安を感じる時間と、独り気ままに過ごせる時間を面積で比較すれば、
圧倒的に気ままに過ごせる時間の方が大きいと思うので、良いのかなと。
ということで、自分の場合は
あまり孤独感は感じていないので孤独担当大臣に余計な干渉はされたくない
という感じでしょうか
救うべきLoneliness
孤独といっても色々な捉え方がありますが、
救うべきは、
本人が独りと感じてそれによって精神的に不健康になってしまっている人たち
でしょう
経済影響はあまり興味がありませんが、やはり苦しんでいる人の助けにはなって欲しいです
それに対する対策は、なかなか一筋縄ではいかないと思います
また、孤独を感じてしまう人は、もともと社会生活の中で、あまり周りと上手く折り合いをつけれない人が多いのだと思います
なので、周囲からのサポートで孤独状態あるいは孤独心理状態を解消できたとしても、
その次は新たに繋がった人間関係の中で新たな悩みが発生するのではないでしょうか
孤独担当大臣には頑張ってもらいたいですが、
孤独担当大臣の次は、人間関係担当大臣を設立しなければならないかもですね
まとめ
皆さんは孤独についてどのように感じていますか?
自分が孤独を感じるとき、何故孤独を感じるかを一度考えてみると良いかもしれません
理由がわかれば対応も考えられるし、感じていたことが取るに足らない理由であると理解すれば、その後、孤独感を感じることも無くなると思います
一方で、トーマス・エジソンのように
「最高の思考は、孤独の中で生まれる」
と話す偉人もいますので、孤独をポジティブに捉え直してみるのも良いと思います
それでは、また。
Chiritsumo