こんにちは、Chiritsumoです
アーリーリタイア するためには資金がいくら必要か?
また、その資金をどのように使って行けばいいのか・・・
というのは、常に気になってしまうものです。そこで、その不安を払拭するため一年毎のライフプランを考えながら資金の推移を検証していきます
【今回のシミュレーション】
リタイア資金:6000万
リタイア年齢:50歳
今回は、そんな話です
前提条件
まずは、シミュレーションを行う上での前提条件です。
リタイアスタート年齢:50歳 リタイア資金:6000万円
性別:男 家族形態:独身 住居:持ち家(ローンなし) 車・バイク:有り 寿命:90歳 健康寿命:75歳
【年金】 60歳まで国民年金を納付する 年金受給開始年齢:70歳 年金受給金額:171万円 【失業保険】 リタイア一年目の税金/健康保険費用は失業保険から補填し、資産影響は無いとする
寿命設定は将来の女性の寿命を設定していますので、約5歳長めに設定しています
年金受給開始年齢は将来後ろ倒しになると考えていますので、5年開始時期遅らせています
生活レベルの設定
次に、どのような生活レベルを設定するかというお話です
私は毎年かかる基本生活費と、数年毎に発生する耐久家財費を分けて考えています
また、それぞれに支出レベルを設定して、その組み合わせでアーリーリタイア に必要な総資産額を決めようと考えています
例えば、普段の生活は質素にして、その分家財費を多く確保することで、『こだわりの物に囲まれて生きていく』とか、メリハリのある計画を考える上で有効になると思っています
今回のシミュレーションでは話を簡単にするため、生活費と耐久家財費は同じレベルの組合せで検証していきます
基本生活費
自分が想定している生活費は150万/年です
これを中心(LEVEL3)に約50万円毎にレベル分けをしています
大体50万/年違うと余裕度が1段階変わるというのが自分の感じ方です
この生活費に国民年金納付金額:約20万/年が加わった金額が年間の基本生活費となります
耐久家財費
耐久家財費ですが、車・家電買い換え、家補修費に加えて医療費を含めています
LEVEL3でTOTAL金額としては2800万円です
シミュレーション
支出、収入、そして資産推移のシミュレーション結果です
グラフ作成はGoogle spreadsheetで作成しています
横軸が年齢、縦軸が金額(万円)です
シミュレーション(インフレ率0%)
安全資産運用:6000万 安全資産運用率:0.05% インフレ率:0% 生活LEVEL:LEVEL3(150万/年)
【支出推移】
・75歳から90歳にかけて医療費を取り崩すとしています
・20年毎に家の補修費を計上しています
【収入推移】
年金受給までほとんど収入がありません。大金を持っていても銀行利子ではほとんど収入になりませんね・・・。悲しい。
【資産推移】
資産は下降線の一途を辿っていますが、90歳まではなんとか持ちました
シミュレーション(インフレ率2%,安全資産運用,150万/年)
次は、インフレを考慮して資産シミュレーションをしてみます
インフレ率は日銀が目標と掲げている2%とします
安全資産運用:6000万 安全資産運用率:0.05% インフレ率:2% マクロ経済スライド:0.9% 生活LEVEL:LEVEL3(150万/年)
【支出推移】
インフレを設定すると生活費がグングン上がっていきますね。35年後の85歳には生活費は2倍の300万になっています
【収入推移】
その一方で、収入には変化ありません。年金もインフレに連動して増えていきますが、マクロ経済スライドでその上昇率は抑えられています
【資産推移】
インフレを考慮しない時には90歳までもっていた資産も、医療費を取り崩しながら生活して78歳には底をついてしまいました
シミュレーション(インフレ率2%,安全資産運用,100万/年)
インフレ率2%ではLEVEL3の生活では破綻しましたので、LEVEL2で試算してみます
安全資産運用:6000万 安全資産運用率:0.05% インフレ率:2% マクロ経済スライド:0.9% 生活LEVEL:LEVEL2(100万/年)
【支出推移】
生活費を抑えた分だけ支出が減っています
【収入推移】
収入の方は大きな変化無しです
【資産推移】
支出を抑えたことで、90歳でも資産はもちそうです
シミュレーション(インフレ率2%/リスク資産運用,150万/年)
できれば生活LEVELを下げずにリタイアしたいので、リスク資産運用(ここでは株)によって収入を得る場合の資産シミュレーションを行ってみます
安全資金:3000万 リスク資金:3000万 安全資産運用率:0.05% リスク資産運用率:3% 配当金増配率:3% インフレ率:2% マクロ経済スライド:0.9% 生活LEVEL:LEVEL3(150万/年)
【支出推移】
【収入推移】
配当金によって収入が大幅に増えています
また、ポイントとしては、連続増配株による運用を行うことで、リタイア後に追加投資しない場合でも配当金収入が増えていっています。
【資産推移】
リスク資産運用を行うことで、生活レベルを落とすことなくインフレ率2%に打ち勝ち、さらには90歳の段階でまだ2000万以上の資産を残すことができています。
リスク資産なので市場状況によっては、逆に大ダメージが起こる場合も考えられますが、配当金重視の銘柄をBuy&Holdする戦略であれば評価額に一喜一憂することなく着実に収入確保できる可能性があります
シミュレーション(インフレ率2%,リスク運用*配当金増配率0%)
前回のシミュレーションでは配当金増配率:3%と設定しました
追加投資が難しいアーリーリタイア においては、ホールドしている株の配当金が毎年増えていく銘柄を選択するのが有効的だと考えています。
もし、増配しない銘柄の場合インフレリスクに耐えれるのか検証します
そこで、配当金増配率:0%と設定してシミュレーションを行いました
安全資金:3000万
リスク資金:3000万
安全資産運用率:0.05%
リスク資産運用率:3%
配当金増配率:0%
インフレ率:2%
マクロ経済スライド:0.9%
生活LEVEL:LEVEL3(150万/年)
【支出推移】
こちらは変化なしです
【収入推移】
増配率3%の時はインフレ増加分に打ち勝ちながら徐々に収入も増えていきましたが、増配率0%の場合は家電等の購入時にリスク資産を取り崩していった結果、インフレに負けて徐々にリスク資産による収入が減っていっています
【資産推移】
配当金増配率3%時の時には2000万@90歳だった資金が81歳で底をついてしまいました
やはり、追加投資が難しいアーリーリタイア においては、ホールドしている株の配当金が毎年増えていく銘柄を選択するのが有効的だと考えます
シミュレーション(インフレ率2%,リスク資産運用,70万/年)
ちなみに、生活LEVELをLEVEL1まで落とし,かつリスク資産運用を行なった場合が下の資金推移となります。
安全資金:3000万 リスク資金:3000万 安全資産運用率:0.05% リスク資産運用率:3% 配当金増配率:3% インフレ率:2% マクロ経済スライド:0.9% 生活LEVEL:LEVEL1(70万/年)
配当金で支出をほぼ補えているので年金受給が開始した後資産が爆裂していっています
でも90歳で1億円あっても使いきれなそうですし、あまりバランスの良い戦略では無いかもしれません
まとめ
アーリーリタイア 資金:6000万、リタイア年齢:50歳で資産シミュレーションを行いました。
【インフレ率0%】
150万/年の生活費でリタイア可能
【インフレ率2%】
100万/年の生活費でリタイア可能
150万/年の生活費+リスク資産運用(配当利率3%)でリタイア可能
インフレ率2%を考慮すると、生活費見直しやリスク資産による運用が必要であることがわかりました。
節約・投資スキルの向上が必要です。また、リスク資産運用においては、連続増配株がアーリーリタイア には適していると考えられます。
リタイアまでの約10年をかけてコツコツスキルUPをしていきます
あとは、実践の中で環境の変化に応じて生活レベルを柔軟に切り替えていけるかが重要ですね。これは実資産とシミュレーションと照らし合わせながら都度検証していくしかないかと考えています
それでは、また。
Chiritsumo
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△1修正(2018年5月19日)
年金収入計算に、インフレ連動/マクロ経済スライド適用を反映
耐久家財費にもインフレ計算を適用
グラフを見やすいように修正
配当金増配率0%時のシミュレーションを追加