こんにちは、Chiritsumoです
アーリーリタイア を考える上で、参考になった本や共感を覚えた本を紹介していきます
今回は、セミリタイア/アーリーリタイア ブログでは非常に有名な本を取り上げます
タイトル:れんげ荘
著者:群ようこ
出版:ハルキ文庫
今回は、そんな話です
価格:575円 |
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あらまし
有名広告代理店に勤めていた主人公キョウコ(独身)はガムシャラに働いてきたが、接待漬けの日々を過ごすうちに次第に仕事に疑問を持ち始める。
また、同居している見栄っ張りの母親へのストレスと、仕事の犠牲になって若くして死んだ父の死をキッカケに、家を出ていこうか考えていた。
そんな折に、TVで早期リタイア生活知ったキョウコは、月10万円生活で心穏やかに楽しく暮らす早期退職を決意する。
そして約10年かけてお金を貯めて、45歳の時に都内の家賃3万円の古い安アパート:れんげ荘に引っ越し、リタイア生活をスタートする。
そして、れんげ荘の個性豊かな住人との日々や、古いアパートが故に感じる四季の厳しさと喜びを感じながら、小さな幸せを求めて生きていく様子が綴られていきます
印象に残った言葉
本を読み進めていく中で、印象に残った言葉や共感を覚えた言葉を紹介します
11ページ
父は洗脳されていたのだと思う。キョウコが会社で毎日、不必要なほどの接待をしていたのも、それが仕事として必要だと思っていたのも、何かに洗脳されていたとしか思えなかった
当たり前のようにローンを組んでマイホームを買い、当たり前のように必死に定年まで働き・・・日本のサラリーマンの常識は、ある意味洗脳されているのかもしれません。
それに対してアーリーリタイアは常識からは外れているかもしれませんが、アーリーリタイアを考え出してからは、生き方の選択肢が無数に広がったと自分は感じました
61ページ
そして一度、会社の仕事という立ち乗りの絶叫マシーンに乗ってしまったら、想像を超える速さで走り出し、最初は振り落とされまいと踏ん張っていたのが、そのうち脱力したままマシーンの動きに身を任せ、そしてその脱力した自分の体重さえもてあますようになって、降りるのを決意したのだ
入社してから必死に働き、そして徐々に疲労に蝕まれ、アーリーリタイア を考えるようになっていく・・・その過程を絶叫マシーンに例えて絶妙に表現していると思います。
リタイアを考えている方は非常に共感するのではないでしょうか
15ページ
そんなとき、キョウコはあるテレビ番組を見た。ニューヨーク在住のアメリカ人女性で、彼女は連日連夜、パーティーで明け暮れるような華やかな仕事に嫌気がさし、あるときすっぱりと会社をやめてしまった。月十万で三十数年間、暮らせるだけの貯金を持って。キョウコの意思は決まった。それまではブランドから新作のバッグが出ると、ついつい心が揺らいだりしたが、将来の展望が見えてくると、そんなものには目を奪われなくなった。ただひたすら、貯金あるのみだった。キョウコはこれまでの自分をリセットするために、自宅にいながら、出費を切りつめるだけ切りつめて暮らした。そうすればするほど、会社をやめ、母と離れる日が近づく。それはキョウコにとって胸躍る日だった
ぼんやりとアーリーリタイア を考える人はたくさんいると思います。
しかし、それを計画性を持って実行しようとするまでの間には壁があります。
その壁を乗り越えて実際にリタイア計画を作成しようと行動するには、キッカケが必要です。
キョウコの場合は、テレビ番組ですが、自分の場合は先人達のリタイアblogでした。
31ページ
それなりの年収をきっぱり捨てて、自分はよかったのだろうか。体育座りのまま、ころりと仰向けになった。頭の中には他の人から聞いた、同僚や後輩の悪口が次々に浮かんできた。二十三年間の在職中に澱(おり)がたっぷり体にしみこんでしまったらしい
37ページ
自分で決めたはずなのに、どうもここにいるのが妙な感じだ。開放感があるようなないような、不安があるようなないような。
39ページ
老夫婦が、駅に急ぐ人々に追い越されながら、のんびり散歩している。私はああなりたかったのだとキョウコはあらためて思い出した。でもまだ今の自分は、老夫婦になりたいのに、ものすごい勢いで走っている若いサラリーマンみたいな神経が残っている。
私はまだリタイアできていないので、リタイア後の心境は参考になります。
焦らず、ゆっくりとリタイア生活に馴染んでいく必要がありそうです。
35ページ
二度寝をするか、起きるか決めかねて、そのままベッドの上に仰向けになった。窓の横でたくさんのスズメがさえずっている。チチチとかジュクジュクとか、鋭く鳴いたり優しく鳴いたり、いろいろな鳴き方をするとはじめて気がついた。
今まで気づかなかった小さな幸せを積み重ねていければ素敵なリタイア生活を送れそうです。
日々このような新しい気づきを感じながら過ごしていきたいです
感想
アーリーリタイア を考えている人にとっては、共感が多く、また退職後の生活の参考になる部分が多い本です。
一方で、大きな事件や強烈な登場人物がいるわけではないので、話としてはまったりと進む感じがします。
早期退職生活に全く興味を持たない人が読むと、恐ろしく退屈な小説かもしれません。
この本を読んで自分自身のアーリーリタイア 適性を見極めるのもいいのではないでしょうか
この、れんげ荘での展開は、漫画「めぞん一刻」を思い出しました
【こんな人にお勧め】
・アーリーリタイア に興味がある方
・早期リタイアを検討しているが、リタイア後の生活イメージを知りたい方
・漫画「めぞん一刻」が好きな方
まとめ
群ようこ「れんげ荘」はアーリーリタイア を目指す者にとっては、良い参考書となるでしょう
今後も、アーリーリタイア の参考になるような本があったら紹介していきます
それでは、また
Chiritsumo
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